FXのメンタルを鍛える方法【実体験まとめ】
僕はトレード始めて1年位ですが、自分のメンタルの弱さにさんざん悩んできました。
負けて怒ってパソコンを逆パカしそうになったこともあるし、風呂場で泣いてたこともあります。
それが今では、とても冷静にFXをできるようになりました。
そのためにやってきたことを、この記事にまとめます。
まだ勝ちトレーダーってわけでは無いですが、負けてもいないので何かしら参考になるとは思います。
FXでメンタルを鍛えるのはなぜ?【方法の前に】
方法に入る前に、なぜFXでメンタルを鍛えるべきなのか?と言うお話をします。
これは大前提の話なので、いちど目を通してほしいです。
FXはメンタルゲーム
FXというと、どうしても、手法や分析にばかり目が行きますが、実はそうではありません。
FXは、れっきとしたメンタルゲームです。
やっぱりお金を失うのは普通に怖いですよね?
でも目の前でお金が増えていけばワクワクしますよね?
そんな当たり前の感情が、正しいトレードできなくさせます。
その理由が、以下の2つの人間の心理特性です。
現状維持バイアス
現状維持バイアスとは、簡単に言えば変化を恐れる気持ちです。要は、今のままでいたい、と無意識に思っていると言う心理です。
例えば、あなたが今100万円持ってるとします。
FXをやることでこれが1000万円になる可能性があります。けど、同時に10万円になる可能性もあります。
この2つの可能性に挟まれたとき、じゃぁ安全に100万円持っていようと考える人の方が人間は多いです。
このように、心地よい現状を維持しようと言う心理が現状維持バイアスです。言い換えると、コンフォートゾーンともいえます。
プロスペクト理論
もう一つがプロスペクト理論です。
これは、以下の2つの特徴から成り立ちます。
- 利益は早く確定したい。
- 損失から目をそらしたい。
て思うでしょうけども、以下の2つの例であなたはどっちを選びますか?
- 今100万円確実にもらえるのと、10年後に1000万円もらえる
- 今10万円確実に損をするのと、2年後に100万円損するかもしれない。
おそらくですが、①の場合今100万円を確実にもらえる方、②の場合10年後に100万円損するかもしれないと言う選択肢を選んだ人の方が多いはずです。
説明しますと、①の場合前者は確実に今得をすることが確定しています。でも、後者の場合10年待てばもっと大金がもらえる可能性はありますがもらえない可能性もあるわけです。
10年あれば下手したら死んでる可能性もあるので、無意識に今すぐ得な思いをできる方を選びます。
これと同じで、FXでもちょっと利益が出るとすぐに利益確定したくなってしまうものです。なぜなら、その後損するかもしれないからです。
②の場合、前者は今確実に損をします。でも後者の場合、損をするかもしれないし、損をしない可能性だってあります。
その場合、人は損をしない可能性の方を選びがちです。
これは経験ある人もいると思うけど、人にすぐ謝れないってことありませんでしたか?何か悪いことをした場合、すぐに謝るほうが事態の収拾がつくことの方が多いですが、謝ることって何か抵抗ありますよね?
その結果、謝ることを先送りに来たことある人多いんじゃないでしょうか?
これと同じで、FXでも今、含み損を出していても時間が経てばそれがなかったことになるんじゃないかと思ってしまったりします。
その結果、さらに大きな損失を招くことが多いです。
FXでメンタルを鍛えるメリット
こんな感じで、FXでは感情だとか心理などのメンタルが手法以上に大きく結果を左右します。
だから、メンタルを鍛えることや、コントロールする事を覚えると、自分の感情などに左右されずにトレードすることができます。
自分の感情に左右されずにトレードができると、人生に資金管理や値動きに集中することができるので機械的に取引ができます。
この機械的に取引をするということが地味に大事です。
FXでメンタルを鍛える方法
さて、ここからは僕自身がメンタルを鍛えるためにやってきたことをまとめていきます。
机上の空論ではなく、実際にやってきたことを経験してきたことなので効果に関してはあると思います。
ショック療法
メンタルを鍛えると言う意味では、ショック療法が地味に効果があります。
結局、FXに関係のある欲望や恐怖と言うものは、感情の中でも割と根源的なものです。
なので、中途半端に鍛えると、そこまで効果がありません。
なぜなら、根源的=根深いものだからです。なので、ちょっと無理な負荷をかけていくことで、一気に変える感じです。
大負けをあえて経験する
て思いますよね。
でも、このあえて大負けするということをすると、お金を失う恐怖に慣れます。
え、こんなにお金を失うの?怖い
などなど、人によって人によって感じ方は変わってきますけど、したくない大負けをあえてすることによって、負けたときの感情を経験できます。
その結果、「自分がどれくらいの損だと感情が動くのか」も体感できます。
10万円失ってもけろっとしてる人もいるだろうし、1万円の損失で震えてしまう人もいると思います。
どっちがいいとかではなく、自分の中での大負けの定義を明確化することによって、そうならないように対策することもできますし、それ以下の負けに関してはブレることはないでしょう。
反して、僕は同じ資金ならそのロットは張れません。単純に怖いから
これも、なんでか知らんけどなぜかそういう判断をし、無意識にレバ10倍以下にしてた
どっちがいいとかないけど、メンタルはそもそもそれぞれの規格があり、無意識にそれに支配されてて、それを変えることは難しいってこと🐶
— 為替犬@凡人のデイトレード (@bonjinfx369) October 8, 2019
ロットをあえてあげてみる
これはある程度勝てるようになった人向けですが、取引するロットをあえて上げてみるというのも効果的です。
これは筋トレに似てますが、徐々に負荷を上げることによって、自分の取れるリスクを上げていきます。
勝てないうちにやってしまうとただただお金を減らすだけになりますが、すでにある程度勝てるのであれば、リスクを増やした分、利益も増えるので効果的です。
一度勝てるようになってれば、あとはそうやってロットをあげていけば、同じ取引を繰り返すだけで倍々ゲームになります。
もちろん最初はロットを挙げると、動く金額が大きくなるので戸惑うと思います。
でも、いっこ前に紹介した大負けの経験を積んでるのでそこまでダメージも来来ません。
お金を捨ててみる
お金を捨ててみると言うのもありです。
FXの中のお金はゲームのポイントとして考えた方がいいんですけど、これがなかなか難しいです。
多くの人は、お金だと思って取引してます。
だから、損失をすると怖いし、得をすれば喜んでしまいます。感情が入ってしまいます。
でも、ゲームのポイントだと考えれば増えたり減ったりしてもそこまで感情は動かないはずです。
ゲームの中の仮想通貨がなくなったとしても辛くないですよね?そんな感じです。
お金をあえて捨ててみると言う経験は「お金は重要な大事なものだ」と言うお金崇拝心理をなくすのにちょうど良かったりします。
通常トレーニング
いかに紹介するものは、一気にメンタルを変える的なものではなく、じわじわと自分のメンタルそのものを強化するものです。
なので、継続して取り組むことによって効果が出てくると思います。
筋トレ
思うと思いますが、個人的には結構似てると思います。
- 1人で
- 正解のない中で、
- 自分に負荷をかけ続けて取り組む
- 楽しいけど、普通にしんどい
て言う点が結構似てると思います。
僕は筋トレを毎日していますが、
と自分で自分が不思議になりつつも、やってます。ただはっきりしている事は、頑張って継続すれば目に見えて成果が出ることと、1人の努力が結果に直結することです。
そして筋トレは、普通にしんどいので、FXがうまくいかなくてしんどいメンタルに耐性がつきます。
トレーダーは同時にトレーニーでもあるってのは、あるあるかも?
放置トレード
これは言ってしまえば、損切りと利食いのラインを設定してそのまま放置することです。エントリー後は、一切チャートを見ません。
普通は、エントリーすると、その先が気になってチャートを見てしまうと思います。
でも「見るからこそ」値動きに振り回されて、メンタルが振り回されます。
なので、エントリー後、一切見ないようにすれば、値動きに意識を支配される事はなくなりますしほどよく距離感も作れてお勧めです。
特にこれは、チャートが気になって仕方がない人だとか、損切りや利食いをすぐにしてしまう人や損切りができない人あたりはやってみることをお勧めします。
言ってしまえばシステムトレードなので、感情を排除しやすいです。
【悲報】FXでメンタルを鍛える方法を知っても意味ないです
ここまでいろいろ書いてきましたけど、ここで悲報です。
て思うかもしれませんが、事実です。
先ほども軽く書きましたけど、人のメンタルと言うものはそんな簡単には変わりません。過去の経験などがベースになって無意識で作られたものだからです。
それを意識的に変えるには、正直限界があると思います。
あなたが高所恐怖症の人だったら、多分頑張ってもスカイダイビングは飛べないと思います。そんな感じです。
なので、どっちかと言えばメンタルを鍛えるのではなく、メンタルを整えると言う考え方を持ったほうがいいですよ。
言い換えれば、常に「凪」の状態でいると言うことです。
FXのメンタルを鍛えるのではなく「凪」を作り出す方法
FXにおいて、メンタルのなぎの状態を作るのはとても簡単です。
以下を意識しておけば割となれます。
ロットを下げる
まず1つ目は鉄板のこれです。
と、思うかもしれませんが、そうでもないです。
ロットを下げることによって、損失も限定されるので基本的に恐怖を感じることがほぼなくなります。なので、冷静なトレードがしやすくなります。
その結果、無駄な負けが減りやすいので、トータルで考えると利益が出やすいともいえます。
ロットを下げれば、損切り幅も広く設定しやすいので、いわゆる損切り貧乏も避けることができます。
なくなってもいいお金を運用する
先ほど、口座内資金はゲームのポイントとして考えるって書きましたけど、それをしやすくするのがこれです。
たまに生活費をFXに使う人がいますが、それをやると間違いなく冷静にトレードができません。なぜなら、なくなっては困るお金だからです。
なので、余剰金を運用しましょう。なくなっても大丈夫と思えるお金であれば、お金にそこまで感情移入しなくなるはずです。
参考程度に言えば、FXに投じる資金としては自分の全財産の10%位にしておいたほうがいいと思います。
ルーティン化
これはルーティンワークと言うとイメージがわくと思いますが、同じことの繰り返しと言う意味です。
一般的には、ルーティンワークは何かダサイものとして思われてますが、FXにおいては割と理想的です。
やってて思ったんですけどFXは、同じことをただひたすら地味に繰り返すことができる人が強いです。
なので、トレード自体もルーティン化すると調子を整えることができます。
トレードのルーティン化とは
端的に言えば、
- トレードルールを作り一貫性を持つこと
- 日常の中にトレードを組み込むこと。お風呂や歯磨きみたいなイメージ。
- チャートに向かう前のルーティンを作る
て感じです。
①に関しては、トレードの方法がコロコロ変わると経験値が全く詰めないので、早いところ手法は固めてしまったほうがいいです。
②に関しては、言い換えるとトレードする時間帯を決めると言うことです。自分のライフサイクルの中にトレードをはめ込む感じ。
例えば、朝起きた後の2時間だとか寝る前の2時間だとか。
こうやってFXに向かう時間を限定することによって、ダラダラチャートを眺めたり、ポジポジ病を防ぐことができます。
③に関しては集中力を高めるために、チャートに向かう前の儀式を作ることです。
例えば、野球のイチロー選手はバッターボックスに入った際いつも決まった動きをします。これは他のスポーツ選手でもよくあることですが、これをやることによって気持ちが切り替えられたりします。
ちなみに僕は、チャートに向かう前にいつも同じ曲を聴いたりしてスイッチを入れてます。
極論を言えば、毎日をルーティン化してしまうことが最強です。
て印象がありますが、FXにおいてはこれをやることで、常に整った状態で戦うことができるようになります。
て意味では、割と強制的に毎日がルーティン化されるサラリーマンは、だいぶFX向きだと思います。
FXではメンタルを鍛えるではなく、整える
ということで、FXではメンタルを鍛えることも大事なんですけど、それ以上に自分自身のメンタルの癖を知ってそれを整えると言う考え方の方がいいと思います。
自分が感情に支配されない状態を作り、さらに感情に揺さぶられないようなトレードスタイルを確立する。
そうすることで、自分をしっかりとコントロールできます。
大事なのは自分を変えることではなく、自分のコントロールです。感情を揺さぶられなければ冷静なトレードができます。
メンタルはとても重要なところですが、決してメンタルを鍛えたから勝てるわけではないのでそこだけ注意です。
もしメンタルの強さ=トレードのうまさになるのであれば、日々辛い訓練に耐えている兵隊さんあたりは最強のトレーダーになってるはずです。
でも実際は、そうではなかったりします。むしろ臆病な人がものすごくトレードが甘かったりします。
ここからも、メンタルを強くするのではなく、あくまでコントロールすることの方が大事であることがわかりますね。